生後1歳までの驚くべき成長速度
犬は人に比べ年の取り方が早いというのはよく知られています。 2020年厚生労働省が集計した日本人の平均寿命は男性で81.64歳、女性で87.74歳とのこと。 一方犬の平均寿命は2019年アニコム家庭どうぶつ白書の発表によると14.0歳だそうです。 単純に計算すると犬の寿命は人の6分の1、つまり6倍速で人生ならぬ犬生を駆け抜けていくことになります。 またさらに驚きなのは犬(小型犬と大型犬では違いがあります)の生後1歳までの成長速度が人に比べ異常に早い事です。 人と比べるとこんな感じになります。 2か月頃 人:手足をバタバタしたり「あー」とか「うー」とかしゃべり始める頃 犬:犬見知りがなく、兄弟と噛みあったりたっぷり遊んでいる頃 3~4か月 人:首が座り始め、声を出して笑ったりする頃 犬:犬見知り人見知りが始まっており、人で言うと幼稚園生くらいな感じ 5~6か月 人:寝返りしたり人見知りが始まる。また歯が生え始める頃 犬:甘噛みが強くなり元気いっぱいの小学校4,5年生くらい 7~8か月 人:はいはいしたりささえ立ちする頃 犬:体格的にはもう中学生くらいな感じ 9~10か月 人:つかまり立ち、つたい歩きする頃 犬:中学生から高校生になるくらい 11~12か月 人:しっかり立ち1,2歩歩き始める頃 犬:高校卒業し、ほぼ成犬に近いくらいに体が成長している
いかがでしょう? この期間の成長速度が人の何十倍も速いことがわかりますよね。 特に3~4か月くらいから人見知り犬見知りが始まるので、この頃までにはいろんな社会性経験ができれば怯えることも減り、内弁慶な引きこもりに育つことを防ぐことができます。 しかしここで問題になるのはワクチン接種の時期です。 社会性経験が重要な時期ともろにかぶります。 当然病気感染は怖いですから予防を重視される方が多いと思います。 しかしあまり知られていないのはこの頃に心を閉ざし始める社会性のことなのです。 後になって「もっと経験させてあげればよかった、、、」と思っても後戻りはできません。 また閉ざされた心を開くことはとても難しいのです。 多くの子犬の成長を見てきた自分としては、この時期の社会性経験の重要性をもっと知ってもらいたいと願うばかりです。 ここからは僕の独り言と思ってお読みください。 病気感染の確率はどのくらいなのか? またワクチン接種すればどのくらい予防できるのか? 正直よくわかりません。 しかし成長とともに子犬の好奇心が減っていき、逆に恐怖心は社会性経験をさせなければ上がっていくのは100%でしょう。 このことを知ったうえで、飼い主さんになんとか子犬の社会性を意識しながら対策を考え育てていただければ幸いです。