猫にまつ毛は「ない」

猫にまつ毛は「ない」

先日参加した眼科の勉強会で、疑問が1つ解決しました。 猫にまつ毛はないようです。 獣医眼科学の教科書には以下のように記述されています。 「猫の下まぶたにはまつ毛はない。上まぶたにもまた見当たらない」 うちの猫にはまつげあった!?

しかし、よく見ると猫のまぶたの上には少し長い毛がありますよね。 この部位は「アクセサリー アイラッシュ」( accessory eyelashes)と呼びます。 eyelashesは「まつげ」でaccessoryは解剖用語では「副」とか「付属器」という意味があるので、 補助的なまつげということです。 機能としてはまつげと一緒で眼にゴミが入らないように、伸びています。

ちなみに猫の眼の上の赤丸の部分、脱毛しているとよく相談されますが、 この部位は毛が少し薄いので問題ありません。 黒猫など毛色が濃い猫は特に目立ちます。 犬はまつげがある 一方犬は上まぶたには2〜4列のまつげがあります。 下にはありません。

ペキニーズのぺソくん 「まつげ」か「眼の上の毛」か、その違いは生えている場所や向きだけでなく機能にもあります。 まつげは猫のヒゲのように普通の毛よりも敏感で、触れるとまばたきをする睫毛反射(しょうもうはんしゃ)が出ます。 眉毛ではなくヒゲ

余談ですが、人間以外の動物の多くは顔全体が体毛に覆われているため、 眉毛と分類される部位はありません。 猫の眼の上についてる数本の毛はヒゲです。 __________________ まとめ 勉強会では眼科専門獣医師による睫毛乱生(しょうもうらんせい)、 というまつげが眼に近すぎたり、生える向きが悪く目に入ってしまう犬の病気がテーマでした。 猫もこの副まつげ(?)の生え方によっては睫毛乱生のような症状、まばたき、 眼の違和感などを呈することがあります。 猫にはまつげはないですが、まつげのように眼を守る構造はあることがわかりました。 参考資料 Veterinary Ophthalmology 5th Edition



この記事を書いた人


会社名・店名NEKOPEDIA ネコペディア
カテゴリー動物病院(猫専門)

プロフィール






ペットイベント、ペットお役立ち情報
ペットイベント掲載依頼
わんにゃんスマイルへのお問い合わせ