“吠える”を軽減する解決策 その5「興奮吠え」について
今回は「興奮吠え」について、 飼い主と犬の関係性 ①②それぞれの改善策→派生問題→解決策を深掘りしていきます。 このタイプの吠えは何かきっかけがあってから興奮吠えにつながります。 例えば、警戒して吠えているうちに興奮、 飼い主に要求しているうちに興奮、 寂しさが耐えられない興奮 またはビックリして反射吠えからの興奮など、 様々な飢餓(食欲、性欲、支配欲など)状態に社会性不足が吠えの引き金となり、 そしてさらに体力の有り余った発散不足によるイライラも重なり しばらく興奮吠えが続きます。 つまり、興奮吠えの原因は大きく分ければ 社会性不足と発散不足の2つということです。 ですので、少しでも改善を急がれるのであれば ①と②の具体的なしつけトレーニングと同時に 社会性と発散の不足を解消してあげる工夫も行ってあげることを 強くお勧めいたします。
関係性①で取り組む改善策→派生問題→解決策 改善策 まずは犬が興奮状態になっている時はほとんど 飼い主の指示を受け止めることはできません。 ですので極力興奮する前に事前に止める指示を見逃さないことです。 例えば前から犬がやってくる場合、 おおよそ何メートルくらいで犬がロックオンするのか把握しましょう。 10メートル、30メートル、100メートルなど、 犬によってこの距離は違います。 仮に30メートルであるならば、 その手前で指示を出して落ち着かせます。 つまり飼い主がリーダーなので、犬より先に周囲を察知して 犬を守ってあげる意識が重要になります。 指示のタイミングは相手の犬に向かって行く瞬間です。 大きさによって力加減は違いますが、犬が前に向かってロックオンした瞬間に 後ろからトンッと突いてビックリさせます。 そして、犬がこっちに振り向いた瞬間に「NO!」と落ち着いた低い声で伝えます。 派生問題 指示をしても今までの癖で犬に向かって行ってしまう、、、 解決策 トンッと突く力加減が文章では伝えづらいですが、 効果的ではない突き方のパターンでよく見かけるのは最初軽く、 次に指示聞かないからもう少し強く、まだ指示が聞かないからさらに強く、、、 このように少しづつ強くする指示は犬が慣れてしまうので効果的ではありません。 最初の指示こそちょっとかわいそうだと思わずに、 しかしケガさせない程度の範囲で強めに突きビックリさせることがコツになります。 僕はこう思います。 だらだらちょくちょく何回も突いて叱り続けるより、 最初の一発で指示を伝え、その後は褒めてあげた方がかわいそうではないと 思いますがいかがでしょう。 関係性②で取り組む改善策→派生問題→解決策 改善策 やはり①同様に興奮させる前のトレーニングがポイントです。 ①ではロックオン前にトンッという注意とNOという指示で落ち着かせますが、 ②では指示ではなく「これおいしいよ~」とか「こっちの方が楽しいよ~」と 前方の犬に行っていた意識を手元のモチベーター (おやつやオモチャなどテンションがUPするもの)に向けさせるテクニックを磨くことです。 派生問題 なかなかモチベーターに興味持ってくれない、、、 解決策 モチベーターがおやつならば、お散歩前に食事は与えず お腹がすいた状態でやってみてください。 またおもちゃがモチベーターならば、 普段見かけたことがない興味ありそうなものをお試しください。 しかしそれでもモチベーターに興味なく犬に向かって行ってしまうようでしたら、 ②の関係性でこの問題行動を抑えることはおそらく無理でしょう。 ですのでここは良い意味であきらめ、 犬のいない時間帯や場所を選んでお散歩されることをお勧めします。